最終更新:2010-02-28 (日) 07:33:27 (5502d)
dsPIC
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Microchip Technology社のワンチップマイコン
概要
- プログラムメモリは16kWordもある (24bit命令長×16kWord=4Mbit …一例です)
- 動作周波数は最大120MHz (実質のシステム・クロックは30MHzですが…)
- 開発環境はC言語ベース
- 価格は従来のPICと同じくらい安価
- MPLAB他、開発環境のサポートは無償のものが多く、手軽に始められる
特徴
- パワフルな16ビットマイコン
- 高機能DSPを組み込んでいる。
- 16×16ビットの積和演算で高速信号処理。
- アキュムレータは40ビット幅、オーバーフローなく高精度演算可能
- 40ビットのバレルシフタで高速な桁合わせが可能。
- 積和演算命令が1サイクルで実行される。
- 内蔵モジュールの高性能化
- 12ビットA/D変換モジュール 最高100kspsの高速サンプリング
- 10ビットA/D変換モジュール 最高500kspsの高速サンプリング
- 最高16ビット分解能のPWM出力 モータ制御用に最適化
- メモリ空間の拡大
- プログラムメモリは最大4Mワードの空間。
- データメモリは最大64kワードの空間。
- データメモリがX領域とY領域に2分され、DSP演算でのX,Yデータとなる。
- 強力な割り込み
- プログラム可能な7段階の割り込み優先レベル。
- 最大45個の割り込み要因
- NMI、ソフトウェア割り込みあり
- 少ピンのDSP
- 18ピンからのデバイスが用意されており、これまでの多ピンのDSPに比較し、使いやすく、安価
チップ
dsPIC30F
dsPIC33F
マルツパーツ館
メモ
自作電子工作の立場からdsPICを見るとどうでしょうか。ざっと見た感じ、このプロセッサはモーターやサーボの制御を目指しているように見えます。コアがよく練られていることから、そういったアプリケーションであれば同クロックのARMやSHの数倍の性能は出しそうです。扱いやすいパッケージが多いことから、モーターやサーボではよく使われるようになるかもしれません。私はPICで模型飛行機の動力モーター制御をしている方を見かけた事がありますが、そういった方には福音でしょう。
もうひとつ、オーディオ・インターフェースを実装していることも見逃せません。これについてよいニュースと悪いニュースがあります。
- まずは良いニュースから。このインターフェースはI2SおよびAC-link?に対応しています。したがって、オーディオコーデック?やAC97コーデックを直結し、レジスタをちょいちょいと設定するだけで使えます。
- 次に悪いニュースです。このインターフェースはDMAを持っていません。(dsPIC33Fには有る)8byteの2重バッファを送受共に持っていますが、16bitを超えるオーディオ・データの場合これは2ワード分でしかありません。つまり、L,Rデータを収めると一杯になるため、事実上サンプル・バイ・サンプルで割込みが発生します。48KHzサンプル時にdsPICが使えるサイクル数が1サンプルあたり600サイクル程度であることを考えると
- 割り込みオーバーヘッドを甘受する
- プログラムの生産性を度外視してポーリング・ループを組む といういずれかを強いられます。
したがって、高度の処理は行えません。また、外付けSDRAMもありませんので大遅延も無理です。
http://blackfin.s36.coreserver.jp/index.php?id=166
評価ボード
関連
カタログ
参考
http://www.maroon.dti.ne.jp/koten-kairo/works/dsPIC/dsPIC_start.html
http://www.picfun.com/dspicframe.html
http://www.mal.jp/open/information/info_dspic_introduction.html